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三重県津市栗真町屋町1577番地
 三重大学 大学院工学研究科・工学部 分子素材工学専攻
  高分子設計化学研究室
研究室紹介 ≫ 研究内容

●キノノイド化合物の合成と重合
 ・固相重合
 ・光学活性高分子
●電池材料開発
 ・高分子固体電解質の合成
●形状特異性高分子の応用
 ・機械架橋ゲルの合成
 ・多分岐高分子の合成
●有機・無機ハイブリッド材料
 ・発光材料の開発


●キノノイド化合物の合成と重合



キノノイド化合物とは上に示した構造をしています。これらは様々な条件で重合し、興味深い構造の高分子が得られます。
 
<固相重合>



 重合反応は、溶融状態や溶液など、液相で行われるのが普通です。しかし中には固体状態のまま重合するものもあります。それを固相重合といいます。
 その中でも、モノマー結晶が結晶性を保持したまま重合し、高分子量体を生成する固相重合(トポケミカル重合)があり、構造制御、立体制御の面から興味深い重合です。

 <光学活性高分子>

 

キノノイド型モノマーの中には重合すると不斉中心を持つものがあります。このモノマーを立体規則的に重合を進行させることができれば、光学活性の高分子が簡単に得られます。
光学活性高分子は、光学分割カラム材料などの応用が期待されています。

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●電池材料の開発

<高分子固体電解質の開発>


現在の電池に使われている電解質は、そのほとんどは液体であるため様々な制約があります。
そこで、成形性に優れ、安定で軽量な高分子固体電解質が次世代の電池材料として期待されています。私たちの研究室では、リチウム二次電池用の固体電解質の開発を行っています。
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●形状特異性高分子の応用

 高分子はその化学構造だけでなく高分子鎖の形によっても性質が変化します。そのような高分子を形状特異性高分子と言い、デンドリマー、高分岐高分子、環状などがあります。
私たちは、このような形状特異性高分子を合成し、その応用について研究しています。

<機械架橋ゲルの合成>

 環状高分子の応用の一つとして、環状部位を架橋剤に用いる機械架橋ゲルの合成について研究を行っています。。
 通常の化学架橋ゲルの架橋点が一点に固定されているのに対して、このゲルの架橋点はある程度自由に移動することができます。
 この作用によって、、化学架橋ゲルに比べて高い膨潤特性、機械的強度が期待されます。
<多分岐高分子の合成>

生体適合性を有する多分岐高分子は、医療用材料や薬剤輸送システム材料などさまざまな分野への応用が期待されています。
私たちはそのような高分子の合成と性質の評価を行っています。

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●有機・無機ハイブリッド材料

高分子材料を無機材料と組み合わせることで材料の性質を向上させることができます。
<発光材料の開発>
  

π共役高分子は、EL、PL材料として有用な性質を持っています。
しかし、このような高分子は空気中では不安定であり、何らかの形で外界から遮断する必要があります。私たちは、ゾル−ゲル法によって、シリカガラス中へ封入する手法を開発しています。
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